1　回帰する声、転位のトポス
森敦「死者の眼」、北一輝、沖縄青年同盟、『それぞれの一五年』、屋良朝苗

2　「フィフィ」と「火」の精神譜
上原安隆、森口豁『激突死』、「コザ暴動」、桐山襲『聖なる夜聖なる穴』、謝花昇

3　言葉が法廷に立つ時
沖縄語裁判闘争、儀間進、仲宗根勇、沖縄教職員会、フランツ・ファノン、新川明「非国民の思想と論理」、川満信一「ミクロ言語帯からの発想」、島尾敏雄「ヤポネシア論」、『反国家宣言』、「汗水節」

4　死に至る共同体
『それは島』、5・19ゼネスト、中里友豪、演劇集団創造、『慶良間列島　渡嘉敷島の戦闘概要』

5　反乱する皮膚
南灯寮、『祖国なき沖縄』、中屋幸吉「あまりにも沖縄人である僕」、沖縄青年委員会〈海邦〉、深作欣二『博徒外人部隊』、「南洋小唄」

6　〈エネミー〉の考古学
笠原和夫「沖縄進撃作戦」、新城喜史、中島貞夫『沖縄やくざ戦争』、「PW無情」

7　明るすぎる喪の風景
大島渚『夏の妹』、竹中労、友利雅人「あまりに沖縄的な〈死〉」、長部日出雄、南方同胞援護会『沖縄・祖国への道』、『沖縄の声』、『石のうた』、東松照明

8　エディポスたちはオナリの夢をみたか
今村昌平『神々の深き欲望』、「パラジ　神々と豚々」、磯見忠彦『東シナ海』、唐十郎、岡本恵徳・勝連繁雄・新川明・川満信一「映画『神々の深き欲望』を見て」、寺山修司「おまえの「古事記」をこそ」、岡本恵徳「水平軸の発想」

9　巡礼と朱の×印
東陽一『沖縄列島』、全軍労、2・4ゼネスト、川田洋、NDU(日本ドキュメンタリストユニオン)、『モトシンカカランヌー』、『沖縄・本土復帰の幻想』、伊礼孝「沖縄から透視される「祖国」」、川満信一「島(II)」

10　漂流と迂回、あるいは始まりにむかっての旅
東陽一『やさしいにっぽん人』、中野好夫、中上健次

11　繁茂する群島
高嶺剛『オキナワンドリームショー』、松田政男、島成彦、ジョナス・カメス『リトアニアへの旅の追憶』、エメ・セゼール

12　コマ虫たちの叛乱
高嶺剛『オキナワンチルダイ』

あとがき

• 著者：仲里効


• 出版社：未来社


• サイズ：四六版/260ページ


• 発行年月日：2007年4月20日